未経験からWebディレクターになった話

未経験からWebディレクターになれるか…なれます!本人のやる気次第です。そこで具体的に私が何に取り組んできたかを書きます。

Webデザイナーで辛かった話

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華やかな印象のある(もしかしてない?)Webデザイナーですが、macをカタカタさせているだけが仕事ではありません。

Webデザイナーならではの辛さがありました。今考えてみるとめちゃめちゃ辛かったので書きます。

産みの苦しみが半端ない

クリエイティブな職種であれば共通する辛さだと思いますが、産みの苦しみが辛かったです。正解がないのがデザインの世界。ごもっともな理由をつけてクライアントにプレゼンテーションしてみても、クライアントの胸に響かないデザインであれば速攻でボツ案になってしまいます。

渾身の出来!ばりに出す案が一番最悪と評価されることも多いです。(これは業界内ではよくある話)

生産性を重視して効率化にうるさい会社であれば、カンプデザイン(ラフデザインのこと)にかけていい時間は◯時間、デザイン修正にかけていいのは◯分までですとか、細かく時間が設定されていたりします。

この設定時間よりも時間がかかってしまうと、なんでできないんだ!なんて管理側から怒られたりします。生産性が悪いんじゃないか!適当にやってんじゃないか!と。

就業時間ですと上司の目があるので、上司が帰った後にデザインの制作を進め、タイムカードを早めに切ることで、デザイン制作にかかった時間を少なく見せることもあります。

それでいて精度の低いデザインを出そうものなら、こんなのはクライアントには出せない、そもそもこの程度のクオリティのデザインしか出せないのであれば、他社と差別化できないじゃないか!いちWebデザイナーでそんなんでいいのか、プライドやこだわりはないのかなんて怒られたりもします。

そもそも、クリエイティブな仕事を時間で区切ることに私は違和感があります

工程別に時間を設定し、その管理にうるさいのは大抵デザイン未経験者の上層部

制作会社であるなら、クリエイティブな職種はもっと大事に扱ってもらいたいというのが本音でした。「じゃあお前がその時間でやってみろよ」と言いたい。

芸術家やアーティストではない商業デザイナーなので、ある程度ノウハウがあったりはしますが、そんな短時間でいいものを作れるかっていうと、私は作れません。

Webデザインは実務経験1年目のビギナーと10年目のベテランのデザインに、そんなに大差がない。

DTPデザイン(紙媒体のデザイン)は素人とプロの差が歴然としてデザインに出ます。文字一つ一つの間隔調整(カーニングという)であったり、一つ一つの要素の組み合わせの繊細さにプロの仕事が目に見えるのです。

それではWebデザインはどうかというと、実はビギナーとベテランの差があんまり出ない

これはDTPと違い、「Web上で表現できること」としてデザインに制約があるため、表現の幅が狭くなるからでは?と私は考えています。

例えば、Webサイトでテキストとして読みやすいのは13-16px、コンテンツの幅は昔と違って今は多少広くなり900-1200pxで制作する…など、Webサイトを制作する上で「作り方」があったりします。

DTPは自由度が高いため、そういった縛りがありません。その分力量が問われるのだと思っています。(印刷物であれば、印刷可能px数は2-3pt、1px以下のヘアラインと呼ばれる細すぎる線は印刷不可などの印刷会社による印刷ルールはあったりしますが)

経験値を積んだつもりであっても、未経験で入ってきた新人の作ったデザインが自分と大差ない、というか自分よりもいいものである場合も多いので、けっこうえぐられます。

逆に、みんなが言うようにWebの世界は流れが速い。年齢を重ねるとそれだけでこの速さに付いていくことがしんどかったりします。Webデザイナーはデザインのことだけではなく、技術的なことも知っておかないと、そもそもこんなデザインはWebではできませんよとエンジニアからフルボッコにされる可能性もありますので、勉強する姿勢、勉強できる能力は必須になります。

そういう意味では、伸び代がたくさんある若い人の方が、Webデザイナーには向いているのかもしれません。

その人の力量がデザインにくっきり現れてしまう。

こちらは上のタイトルとは矛盾する内容になてしまうかもしれませんが、DTPとWebを比較するのではなく、営業職や事務職など他の職種と比較した時に、その人の力量がわりと視覚的にわかってしまうのがWebデザイナーの辛さかとも思います。

頭ではデザイン理論がわたっていたとしても、それをいざデザインに活かすことができるのはやっぱり「デザインができる人」。

そうでない人は、ちょっと期間をおいた後にサイトを見返すと自分のデザインの精度の低さに恥ずかしくなってしまったりします。「今すぐこのWebサイトを削除してしまいたい!」という思いに駆られますw

そのデザイナーのデザインスキルは目に見えてしまうため、ある程度のものを作っていないと「この人は偉そうなことを言っているけど、デザインスキルはないよね」なんて思われているのではないかと、割とびくびくしていたります。

結局は制作管理もしなければならないので、デザインだけやっていればいいというわけではない。

これは制作会社によるのかもしれませんが、例えばWebプロデューサーやWebディレクターとして機能できる人がいない場合、Webデザイナーが制作管理をしなければならないことがあります。

この素材きてませんよーとか、このスケジュールちょっと押してますよー誰かにヘルプ入ってもらわないと連日徹夜になりそうですよーとか、そもそも営業が持ってきた仕様のつめが甘いため、クライアントの要望を叶えようとするとプラス数十万もらわないと赤字案件ですよーとか、そういったことを管理する力も必要になる場合もあります。

本来であればよりよいデザインをするために機能するべきWebデザイナーが、その他の業務のために時間を取られてしまうというのは、会社の体制自体に問題があるのかもしれません

小さな制作会社ですと少人数で何役もこなさなければならないため、仕方がなくやっている方も多いのかと思います。

毎回違う業種のWebサイトを作るため、ノウハウがなかなか蓄積されない。

これも制作会社によると思うのですが、例えば私の場合、お客様は美容商品のメーカーさんだったり、個人の美容室だったり、建設会社だったり、毎回毎回業種が違いました。

業種ごとにルールや特性があるものかと思いますし、お客様によってその業界内での立ち位置が違ったりします。(ポジショニングというやつですね)

それを理解してWebサイトの制作ができれば、それがデザインに活かせると思いますが、私の制作会社の場合、そういう調査にかけられる時間はほとんどありませんでした。ですので、言ってしまえばクライアントからいただくものが全てであり、コンテンツを提案できる力もなく、だいたい流れ作業で淡々とWebサイトを制作していくことが多かったです。

もっとリサーチができていれば…もっとクライアントと打ち合わせの時間が取れれば…なんて思いながら探り探りでコンテンツを制作することが多かったです。これでいいのかなー?と自信がない時も多いです。

これはもはや諦めるしかないのかもですが、やはり残業時間が多い。

デザイン提出前となると、やはり遅くまで残って作業をする日が多かったです。時間をかければかけるほどいいものができるか…と言われれば、そうではないと答える人は多いかもしれません。

私は、かける時間にクオリティは比例すると考えています。

(かと言って一般的なコーポレートサイトのTOPページのラフデザインに100時間かけるべきだとか言っているのではありません)

完成度95%のものを100%に高める必要はないと思っています。それであれば、残り5%を(言葉は悪いですが)妥協して短い時間で提出を済ませられる方がいいと思います。

ですが、時間をかければそれだけ多方面でそのデザインを俯瞰することができます。本当にこれでいいのか?他のあしらいにすればさらにクオリティが増すのではないか?そういった検証にも時間をかけることができるからです。

デッサンの先生に、デッサンは手を動かすが3割、観るが7割と言われたことがあります。デザインも近いものがあるかもしれません

ということで、ある程度クオリティを高めるために、どうしても残業時間は多くなりがちでした。ゴールがあるようでない仕事ですので、時間をベースに考えているのかもしれませんが。。

Webディレクターの尻拭いも仕事のうちだったりする。

あまり褒められたことではないかもしれませんが、クオリティの低いデザインでも、Webディレクターのプレゼンテーションスキルによってはそのまま通ることもあります。

デザイナーが作ったデザインをクライアントに納得させるのがWebディレクターの仕事でもあるです。

それを理解せず、クライアントの修正要望を「はい、喜んで!」と持ち帰ってくるWebディレクターと一緒に組もうものなら地獄です。

当初はなかった話がいつのまにか仕様に組み込まれていたり、無茶な修正を「ごめん!できるって言っちゃった(てへぺろ)」と気軽に受けてきたり、それらの尻拭いをWebデザイナーがしなければならないことも多いです。

そもそもクライアントの要望をしっかりヒアリングできていなかった、最初に仕様をしっかり決めていなかったWebディレクターの怠慢であったりもしますが、デザインに関してはクライアントは見ないと何とも意見が出せないという場合も多いので、ある程度は仕方がないのかもしれないですが。。

TOPページを作り終えると、そのデザインに飽きてしまう(笑)

Webデザイナーで一番楽しいのは、新しいWebサイトのデザインを作っている時かもしれません。ある程度完成に近づいてきたWebサイトの下層ページ(TOP以下の階層のページ)のデザインをするのは、あんまり好きではなかったです。

というのも、下層ページをデザインする頃にはそのデザインに飽きてしまっているからですw

また、修正が重なった案件に対しても、どうしてもモチベーションが低くなってしまうので、他の新しい案件に手を出したくなってしまいます。

その後、要望通り新しい案件にアサインしてもらうのですが、先に動いている案件との両立が難しいためにどちらの案件も滞り、ボトルネック呼ばわりされたりします。頑張っているのに悲しいものですよね^^;

まとめ

やはり一番辛いのは「産みの苦しみ」かと思います。

ノンデザイナーの営業、Webプロデューサー、Webディレクターの方は、この辺のWebデザイナーの苦しみをわかってくれると嬉しいと、きっと世の中のWebデザイナーの方々は思っていると私は思っていますw